欧州ひとり旅19日目🇮🇹旅もまた小説より奇なるもの
事実は小説よりも奇なり、という故事がありますね。
実際、旅は思いがけない出来事の連続だったりします。開放的になって、普段だったら取らないような行動でも自由に思いつくままにとるからなのか、良い意味でも悪い意味でもハプニングが起こりやすい気がします。
そんな中でも、信じられないくらいの偶然が重なり合って全く予想だにしない出会いがあったのがこのヨーロッパひとり旅19日目、フィレンツェ滞在3日目のことでした。
建築物を中心に、フィレンツェの目玉観光地をゆったりと巡ったコースです😊
- ジョットの鐘楼
- ドゥオモ (サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂)
- Perché No! (ペルケ・ノ!)
- Trattoria ANITA (トラットリオアニータ)
- サンジョヴァンニ洗礼堂
- ミケランジェロ広場
- Trattoria Pizzeria da "Nasone"
総距離10.6km、15,681歩
ジョットの鐘楼
ホステルで朝食をとってから、午前9時にジョットの鐘楼へ。比較的早めの時間帯だからか、幸いなことに待ち時間無しですぐに登り始めることができました。
しばらく階段を黙々と登っていくと、踊り場に出ました。事前に聞いていたよりも随分楽だったな〜、なんて思っていたらまだたった3分の1しか登っていませんでした😦 82メートルを純粋に階段だけを使って登るのですから、そんなに容易いわけありません。甘く考えていたようです😅
踊り場はその後もいくつかあったので、必要であれば休みつつ上を目指すことができます。こちらは、おそらく2つ目の踊り場で撮った写真です。
こうやって見下ろすと、柵があってもちょっぴり怖いですね😧
各踊り場の大体同じ位置から撮影した写真が、3枚続きます。手前にある白い建物は、サン・ジョヴァンニ洗礼堂です。
いかがでしょうか?少しずつ見える景色が変わっていく様子が伝わっていれば嬉しいです。
美しいフィレンツェの街並みもまた、高さによってその見え方や雰囲気が違って感じられました。
1枚目は建物との距離が近いので屋根や壁の色味がより暖かく感じられ、かなり高いところから見渡している3枚目は街全体が一つの美しい作品のように見えて圧倒されました✨建造物たちが持つこの統一感や一体感には、一つ一つは小さく見えるにも関わらずダイナミックさすら覚えます。
パノラマモードで撮影した写真もあります。こうしてみると、シルバニアファミリーの家がたくさん立ち並んでるように見えませんか?👀
414段もの階段を登って頂上から見える景色がこちら。金網越しではありますが、すぐ近くにそびえ立つドゥオーモがよく見えます。
高校生の時に使っていた世界史の資料集の表紙がまさにここからの景色だったので、そういった意味でも感動がまたひとしおでした。
(こちらが指定教材だったアカデミア世界史。完全に一致しています😹)
角度を変えてもう一枚。写真で人影が小さく確認できる通り、ドゥオーモのクーポラ (八角形のドーム建築) も同じく登ることが可能です。そちらはジョットの鐘楼よりさらにもう少し高く、463段の階段を登って地上92メートルまで上がることができます。
両方登るだけの時間(それに体力)が充分にあるか分からなかったので、ドゥオーモを眺めることができるこちらを先に登りました。ドゥオーモにいる人はドゥオーモを外から見ることはできないですから😉
周りを見渡してみると、幼い子供や60〜70歳代と見受けられる大人の方までいらっしゃいました。
夏本番にはまだ早い5月でもしっかり汗ばむくらいには運動量がありますし、登り切った後には達成感に伴うそれなりの疲労感がありますが、それでもお勧めしたい場所です。苦労に見合うだけの価値のある、美しい景色を見ることができます。
たくさん写真を撮ったり、景色に癒されたり、休憩したりとかなりゆったりしていたので降り始めたのは10時20分過ぎ。もっと手早く観光することも十分可能だと思うので、所要時間の目安は1時間前後といったところでしょうか。
ちなみに降りるのには10分程度しかかかりませんでした。
ドゥオモ (サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂)
ジョットの鐘楼を後にしてドゥオーモに行って見ると行列ができており、入場するには1時間くらい待つ必要があると言われました。
もう少しベッドから早く出るべきだった…と今朝の自分を恨めしく思いながらも、ドゥオーモの内部の見学およびクーポラに登るのは次にまたフィレンツェを訪れるときの楽しみにとっておくことにしました。
フィレンツェの代名詞とも言えるような有名な建築物なのに観光記録がこれだけではあんまりなので、せめて外観を写真(前日に撮ったもの)とともにご紹介します。
白の大理石を基調とした、繊細かつダイナミックなファサードです。 一つ一つとても精巧な装飾が施されていて、目の前に立つと圧倒されるような迫力を持った美しさがありました。
「花の (聖母) マリア」という意味のサンタ・マリア・デル・フィオーレという教会名にふさわしく、一面咲きほこった花畑のような、色とりどりの春の花を集めた花束のような、そんな穏やかながらも華々しい印象を受けました。
白地に緑とピンクの配色が、オレンジや黄色などの暖色に溢れる街の中でひときわ映えていてとても存在感がありました。外壁を眺めるだけでもこれだけ楽しめるのですから、内部の様子も次回はぜひ見てみたいです。
Perché No! (ペルケ・ノ!)
フィレンツェ1日目の記事で既にご紹介したジェラートショップ、再登場です。
バラのフレーバーを試してみたかったけれど月曜でないと用意がないと言われた、という話を書いたのですが覚えていらっしゃるでしょうか?忘れてしまったという方は下記のリンクから該当記事に飛ぶことができます。
17日目🇮🇹腹が減っては戦はできぬ - St. Louis Roll セントルイス・ロール
朝からたっぷり体を動かしたために糖分を欲していたこともあり、月曜日だったその日にまたこちらにやって来たのでした。
今回選んだフレーバーはバラ、苺、そしてzuppa inglese (ズッパ・イングレーセ)です。
ズッパ・イングレーセとは、日本語にそのまま訳すとイギリス風のスープという意味になります。名前の起源は不明なものの、
"イタリア菓子の一種で、リキュールやシロップをたっぷりしみ込ませたスポンジケーキ (またはビスケット。「サボイアルディ (savoiardi <イタリア>)」という細長いものがよく用いられる) とカスタードクリームを交互に重ねたもの。"
だそうです。 (コトバンクより引用)
2日前にも来た筆者のことを店員さんは覚えていてくださったようで、嬉しかったです☺️
バラはしっかりと味がするというよりは、香りとともにほんのりとした風味が鼻に抜けてゆく感じでした。気になっていたバラ、そして他にまた2種類のフレーバーを試すことができて良かったです。
Trattoria ANITA (トラットリオアニータ)
ジェラートを食べた後は一度ホステルに戻って、荷造り。フィレンツェでの滞在はもう一日ありましたが、直前に予約したため2日間分しか部屋が取れず、やむなく最終日だけ中心地からもう少し離れたところに一泊することになったのです。
ホステルの方がチェックアウトの時間を融通してくださったので、12時過ぎに重いスーツケースと一緒に出てきました。
例の階段ですが、わたしの20kg超のスーツケースはホステルオーナーの息子さんが持って降りてくださいました。建物にエレベーターがついていないことを除けば、オーナーの方が親切で、ウフィツィ美術館をはじめとする観光スポットへのアクセスも良いのでおすすめできるホステルです。"Mini Casa"という名前です。
さて、その日に泊まる別のホステルへの移動の道中に昼食をとりました。こちらも事前にインターネットで調べておいたお店です。ヴェッキオ宮の近くにあります。
ボリューミーなランチが手頃な価格で食べられる、との評判。
プリモ(パスタ)とセコンド(肉料理)にパンが付いて、14.5ユーロでした(2018年5月当時)。
下調べした時からは少し値段が上がっていましたが、パスタも肉料理もとても美味しかったです。写真2枚目の左に見えるマッシュドポテトですが、なんとオリーブオイルで味付けされていました!そういう味付けは初めてでしたが、好みの味でした❤️
さて、皆様がおそらく一番気になっているであろうこと、それは
"これだけの量の食事をひとりで全て食べたのかどうか"
ではないでしょうか?
時間はかかりましたが、全ていただきました😋
…旅行中はたくさん歩いてその分カロリーも消費されるので、大丈夫です😂 …きっと😂
サンジョヴァンニ洗礼堂
ホステルにチェックインを済まして荷物を置いて、閉館ぎりぎりの18時45分ごろに滑り込みで入館して見学してきました。
天井に広がる美しいモザイクアート。1200年代後半から1300年代ごろに複数の芸術家によって手がけられた作品だそうですが、はるか昔につくられたとは思えない豪華さです。
こんなに金色に溢れて絢爛な装飾がしてあっても、流れている空気感は神聖でした。
ミケランジェロ広場
ジョットの鐘楼に登らずとも、ドゥオーモのクーポラに上がらずとも、フィレンツェの美しい街並みを一望する方法は他にもあります。
それが丘の上にある展望台、ミケランジェロ広場です。
バスもいくつか出ていますしタクシーを使うという手もありますが、削れるところは削りたい一人旅、費用削減する箇所として優先順位が高いのは交通費と宿泊費。
と、いうわけで30〜40分かけて歩いて行きました!(ちなみに、帰りは遅くなると思ったのでTabacchi(タバッキ=タバコ屋さん)でバスの切符を事前に購入しておきました)
街並みが綺麗なので歩く道中に退屈することはありませんでしたが、それなりに疲れました。坂道と階段を登る必要があるので、歩きやすい靴と飲み物は必須です👍
広場に到着する少し手前にはバラ園があり、そこからの景色もまた魅力的でした。
本当に美しい景色ですが、かなり疲れます😹 夏など特に暑い時期に行く方は水分補給が大事です。
着いてしばらくすると閉園時間がきてしまいあまり長くは滞在できなかったのですが、美しい景色を望むことができました🌹
そして、ミケランジェロ広場からの展望。
フィレンツェの街並みとヴェッキオ橋です。
5月のヨーロッパはかなり陽が長く、これらの写真を撮った20時過ぎでも夜とは思えない明るさでした🌃
遠くにばあっと広がったフィレンツェの街並みは、不思議な明るさを放つ空とのコンビネーションもあってより一層美しく見えました。
滞在中に色々な高さ・角度から幾度となく街全体を見てきましたが、何度見ても飽きることはありませんでした。毎回その美しさに魅了され、穏やかで落ち着いた気持ちになりました。
この街を訪ねた他の多くの人々と同様に、わたしもすっかりこの花の都の虜になってしまったのかもしれません。
ちなみに、広場にはブロンズ製のダヴィデ像のレプリカがあります。
本物の方が感動が大きいと思うのですが、アカデミア美術館は行程に含めなかったのでここでダヴィデ像とお会いしておきました😹
ここからは余談ですが、ミケランジェロ広場に向かうため、ヴェッキオ橋の周辺を歩いていたときのことです。すれ違った人の集団の中にどこかで見たことのあるような顔がいた気がして思わず見つめてしまいました。
とはいえフィレンツェに住んでいる知り合いはいないし、そもそもイタリア語ではない何か別の言語を喋っていたのでおそらく旅行者のグループ。そんなことをぼんやりと考えながらも、どうもやはりさっき見た顔が気になるのです。
同年代くらいの女の子。何度も彼女を振り返りながら、なぜ見覚えがあるのだろう?と考えて、大学の友人に非常によく似ていることに気がつきました。
そこまで考えてから、もしかして"似ている"のではなくて本人なのでは?と思いはじめました。
すれ違いざまに目があった時、向こうも気にしている様子があったので本当にそうかもしれないと思い、どんどん離れていくその後ろ姿を追いかけていき思い切って声をかけました。
その友人の名前を控えめに呼んでみると、彼女は振り返って"やっぱりそうだったのね!"という顔をしていました。あんなにお互いの顔を凝視しつつもすぐには気づけなかったのは、やはり予想だにしていなかったからでしょう。
わたしが一人旅でヨーロッパに来ていることを彼女は知らなかったようで、こちらもまたベトナム人の友人がまさかイタリアのフィレンツェにいるとは思いもよりませんでした。ベトナムに帰るという旨の投稿をSNSで見ていたので、なおさらです。話を聞いてみると、家族旅行でイタリアに来たそうです。
お互いの母国がアジアにあるわたし達が、何の示し合わせもせずにヨーロッパでたまたま出会う…そんな偶然ってなかなかあるものでは無いですよね。
そもそもわたしは当初の予定ではもっと早くにミケランジェロ広場に向かうつもりだったのですが、疲れてしばらくホステルで休んでから夕方すぎにやっと重い腰をあげて出て来たのです。このタイミングもまた偶然の産物です。
何はともあれお互いにものすごく驚いて、大笑いして、記念に写真を撮りました📸
Trattoria Pizzeria da "Nasone"
さて、ミケランジェロ広場から見える景色を楽しんでいたらすっかり暗くなりはじめていたので、ホステルへ帰るためにバス停を探しました。なかなか見つけられなかったものの、ようやくそれらしきものがあったのでベンチに座って待ちました。
するとアメリカ人らしいご夫婦がいらして同じようにベンチに腰掛けたので、奥様とおしゃべりをして時間を潰しました。しばらくするとバスは来たのですが、チケットの刻印の仕方が分かりません。苦戦していると同い年くらいの韓国人の女の子が助けてくれました。
なんだかんだ言っても、世の中には友好的な人や親切な人が多いものだと思いました✨
実は行き先もよく分からず、成り行きにまかせて12番と書かれたバスに乗りこんだわたし。Googleマップとにらめっこしながら常に周囲に注意を払っていた結果、ホステルから数百mのところで降りることに成功しました!無事に帰りつけて、どこか知らないところで迷子にならなくてよかった👏👏
そのまま帰ろうかと思って歩いていましたが、お腹が空いていたので降りたバス停からホステルまでの道のりにあったピザのお店に入りました。
時間は22時手前。13時過ぎにボリュームたっぷりの昼食を食べたとはいえ、ミケランジェロ広場に行くにあたってまたたくさん歩いたのでお腹は人並みに(それ以上に?)減っていました。
この1ホールで10ユーロでした。食べきれるだろう、と思ったのですが実際はふた切れ残りました。
持って帰る?と聞かれたので、包んでもらいました。食べきれなかった分の料理を持ち帰るということは日本ではあまりありませんが、アメリカではよく見られる光景です (一食では食べきれない量が出されることも多いですし、おそらく持ち帰りに関する食品衛生の規定が日本ほど厳しくないか、又は自己責任という考え方なのでしょう)。
ヨーロッパでも可能のようですね👀
これにて、フィレンツェ3日目の記録はおしまいです✨ 楽しんで読んでいただけましたか?
実際に旅行に行ったような気分になったり、フィレンツェに行ったことのある方にとっては思い出を振り返るのに良いきっかけになっていたとしたら嬉しいです☺️💕
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それでは次の記事でまたお会いしましょう。
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